日独交流で生まれた「ドイツ鯉」を知っていますか?

レポート

日本が誇る錦鯉は今や世界中に輸出されています。空輸する時は水の入ったビニール袋に酸素を目一杯注入、35時間ぐらいは問題ないようです。

ところで日本では江戸時代から錦鯉の品種改良がなされていたとのことです。「鉄真鯉」という品種が今の錦鯉だそうで、その先には何十種類もの品種があります。そして、その中にドイツ鯉という種類も存在します。

オレンジ色の鯉がドイツ孔雀

日独交流で生まれた「ドイツ鯉」を知っていますか?
ドイツ鯉は日本では「鏡鯉」とも呼ばれています。背中とお腹に1列の大きな鱗があり、その他の部分はマシュマロのような柔らかい肌です。明治38年にミュンヘンのある研究所から食用鯉として40匹が日本に贈呈されましたのですが、その内2匹は養殖場に引き取られ品種の改良が重ねられてドイツ錦鯉が誕生しました。

今ではすべての種類にドイツ鯉が存在します。例えば赤と白の模様だけの錦鯉は「紅白」と名付けられていますが、同じものでもドイツ製は「ドイツ紅白」と呼ばれています。「ドイツ三色」「ドイツ白写り」「ドイツ黄金」などすべてに「ドイツ」の名が付きます。ちなみにドイツの鯉業界では”Kohaku(紅白)”、”Sanshoku(三色)”、”Shiroutsuri(白写り)”、”Kogane(黄金)”として、日本語がそのまま通用します。今度お寺や日本庭園の池で鯉を見る機会がありましたら、その違いを見比べてみてください。日独交流の結果生まれた鯉であり、また、どちらも日本を代表する素晴らしい錦鯉たちです。

スタッフ 新田

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